
まだAIやYouTubeだけで高分子を勉強することは難しい。一方で、独学で使える教科書は、分厚い本か、狭く深い本しかない。私は、学生時代に高分子の劣化と安定化からこの世界に入り、仕事で40年間関わってきた。一番参考にした本は(図書館に少ししか所蔵されていないが)1995年版のPolymer Physicsでした。ポリプロピレンのような半結晶性高分子に対する添加剤の作用機構を考えるうえで、必要な物理化学の知識がカバーされていたのです。
この薄さなので、基礎事項は習得したうえで読む本でしたが、第2版になって改題されて、2分冊の分厚い本になりました。日本では、日陰の研究分野ですが、企業の仕事としてはトラブルが無くならない分野なので、この本を必要としている人がいるはずです。所蔵する大学が無いのが玉にキズです。
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