問2.26ポリプロピレン(PP)の製造プロセスにおける予備重合(Pre-polymerization)とは何ですか。

解答2.26
寒河江竹弘, 粘土科学, 45 (2), 95-101 (2006)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcssjnendokagaku1961/45/2/45_2_95/_article/-char/ja
齋藤雅由, 魚住俊也, 菅野利彦, 片岡拓雄, 中條利一郎, 高分子論文集, 75(6), 670-575 (2018)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/koron/75/6/75_2018-0023/_article/-char/ja
予備重合自体は古くからある重合技術の一つで、Ziegler-Natta(ZN)触媒への適用は、粉体形態(Powder morphology)の制御を主目的としていた。PP製造において、微粉の発生(Fragmentation)は、製造工程と製品品質に影響する。予備重合により、固体触媒に薄くPP層を形成することで、本重合での急激な反応による触媒の崩壊を防ぐ。同時に、発熱反応を抑制して、熱振動によりプロピレン分子が活性点に結合する際の選択性、立体規則性の低下を抑制する。なお、固体触媒の崩壊により生成する表面の活性点はアタクチックサイトという考えにより立体規則性が低下するという考え方もある。
予備重合は、本重合に前に少しだけ重合するという理解は不十分で、低温で重合することが重要になる。実際に、日本ポリプロ、東邦チタニウムの文献では、本重合70℃に対して、予備重合温度は、20℃、40℃と低くなっている。予備重合では重合量が触媒量の数倍程度と極微量なので活性の低下よりも、反応速度の低下に伴う発熱の制御による立体規則性の向上する利点がある。

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