問5.6 生顔料、ドライカラー、マスターバッチの違いを説明してください。

解答5.6
浜平英三, 色材協会誌, 56 (2), 109-124 (1983)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/shikizai1937/56/2/56_109/_article/-char/ja
プラスチックの着色では、加工性や分散性を考慮して生顔料、ドライカラー、マスターバッチの3つの形態が使い分けられています。それぞれは、顔料の分散状態と取り扱いやすさが大きく異なります。
(1) 生顔料(Raw Pigment)
生顔料とは、顔料を粉末のまま供給したものです。このまま二軸押出機でコンパウンドすると分散不良になったり、発色のために添加量を多くしたりすることになります。そこで、コンハウンダー自身が分散剤と組み合わせて、リボンブレンダーやヘンシェルミキサーで事前混合することにより、次に示すドライカラーを工程内で作ることと同義です。大規模生産できる大手が使っています。
(2) ドライカラーとは生顔料に分散剤・ワックス・フィラーなどを混合した粉末または顆粒状着色剤として供給されます。そこで、コンパウンダーは、直接二軸押出機による混練に使うことができます。色替えの際に水洗い清掃が必要になるので人件費の低い地域で使われてきました。海外の人件費と為替の点から、小ロットで色替えが多い場合は、メリットが少なくリスクが高い方法となってきました。
(3) マスターバッチ(Masterbatch)
顔料を熱可塑性樹脂中に高濃度分散したペレットをマスターバッチといいます。例えばPP用ならPP、顔料、分散剤を特殊なミキサーで混練して、顔料濃度20〜80%にします。このとき、調色は済ませますので、コンパウンダーは希釈するだけで補色等の色調整が不要となります。価格は一番高く、射出成形や中空成形する時に、マスターバッチを希釈して調色することも長く行われています。

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