問5.7 プラスチック調色における顔料の分散剤の種類と機能を説明してください。

解答5.7
塗料に使う場合の分散剤とプラスチックの調色の場合の分散剤は異なります。ここでは、後者を考えます。また、顔料の表面処理は、色材メーカーが行うので、それも除外します。
プラスチック調色(Color Matching)における顔料分散剤は、溶融樹脂中で顔料を効率よく解砕・分散し、その状態を維持することが求められます。プラスチック調色における分散剤の役割は、
① 濡れ(Wetting) 溶融樹脂が顔料表面へ浸透しやすくする
② 解砕(Deagglomeration) 混練中に凝集体を一次粒子近くまでほぐす
③ 分散安定化(Stabilization) 再凝集を防止し、均一な色を維持する
実際のマスターバッチやドライカラーでは、以下の分散剤が広く使用されています。
・ワックス系:PEワックス、PPワックス、酸化PEワックス→溶融粘度低下、濡れ性向上
・金属石鹸: ステアリン酸マグネシウムなど→潤滑、初期分散
最も単純なドライカラーは、顔料と金属石鹸を撹拌混合したものです。金属石鹸は、融解温度が80℃程度のものから200℃以上のものまであります。高速混合したときの発熱で顔料の凝集体に入り込むことにより、その後の混練での凝集体のほぐれがよくなります。その点で、キャリア樹脂の混練温度よりはるかに高い融解温度の金属石鹸を使う場合は、その意味と効果を考えた方がよいです。
現実のマスターバッチの場合、単純には顔料とキャリア樹脂としてのPEの組み合わせがある。表面の濡れは期待できないので、練により凝集体を破砕することになる。
この両極端の製造方法のあいだで、様々なノウハウで、色材は製造されている。

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