問2.28ポリプロピレン(PP)を高張力化するために過去にUHMWPEの予備重合が用いられました。UHMWPEをPPに混練分散することは困難ですが、何故予備重合では微細分散できるのでしょうか。

解答2.28
齋藤純, 信原秀雄, 菊川信午, 佐藤斉, 山内彰, WO1997014725A1 国際公開1997-4-24
特願平09-515696 特許3176932
Pdfのダウンロード可能 https://www.j-platpat.inpit.go.jp/
PPの重合では、レプリカ現象(Replication Phenomenon)といわれるように固体触媒と相似形状の重合パウダーが生成する。Ziegler-Natta触媒は多粒子モデルで考えられている。長方形の固体触媒があったとすると、PPが重合することにより一次粒子の周りにPPが成長して触媒は崩壊するが形態としては相似形の長方形になる。実際の現象は単純ではなく、重合パウダーは3次粒子になる。
角五正弘, 成形加工, 37 (5), 199-202 (2025)
Kakugo, M., Sadatoshi, H., Sakai, J., Yokoyama, M.:Macromolecules, 22, 3172 (1989)
予備重合でUHMW-PEが生成し、本重合でPPが生成するときに、PE-g-PPとはならない。連鎖移動により、PEとは別にPPが生成する。そこで、固体触媒の近傍ではPPが新しく重合されるために、UHMW-PEは押し広げられていくと考えられている。一般に予備重合と本重合の生成物の重量比率は、1:10000程度なので、球体の半径が25倍程度膨張するとイメージすると、UHMW-PEが広がることによりPEとPPが混合するものと考えられる。

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