問5.34 ポリプロピレンに対する酸化防止剤を機能別に分類してください。

解答5.34 

稲垣陽平, 日本接着学会誌, 60 (7), 190-197 (2024)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/adhesion/60/7/60_7-3/_article/-char/ja
ラジカル補足剤 Radical scavengers
PPに一種類だけ酸化防止剤が使われる場合には、ラジカルを補足するヒンダードフェノール系化合物が選択される。特に、特別な要件がない場合には、Irganox1010が添加される。しかし、リン系あるいはイオウ系の酸化防止剤を併用することにより、相乗効果が得られるため、通常はラジカル補足剤と過酸化物分解剤が併用される。

過酸化物分解剤 Peroxide decomposers
リン系
溶融成形加工のように高温での酸化分解に対して有効。3価の亜リン酸エステル(ホスファイト)及びホスフイン類はハイドロパーオキサイドと反応して、自身は5価のリン化合物になる。
高橋雅之, マテリアルライフ, 5 (4), 89-95 (1993)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/mls1989/5/4/5_4_89/_article/-char/ja
イオウ系
ハイドロパーオキサイドと反応して、チオエーテル(-S-)からスルホキシド(-SO-)に変化する。
リン系酸化防止剤が高温でパーオキサイド分解機能を持つのに対して、硫黄系酸化防止剤は比較的低温で触媒的に徐々に分解を行うため使用時等の長期熱安定化に効果を有する。
山口哲夫, 福田加奈子, 日本ゴム協会誌, 68 (5), 318-326 (1995)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/gomu1944/68/5/68_5_318/_article/-char/ja

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