2025年10月22日 SPE日本支部10月イベント、「プラスチックリサイクルの現場から~企業の資源循環への取り組みを知る~」が開催されました。株式会社グリーンサイクルシステムズ様を訪問しリサイクルラインを見学と、三菱電機株式会社様、萩原工業株式会社様より最新のリサイクルの取り組み・研究開発についてご講演いただきました。
1.グリーンサイクルシステムズ様 工場見学
家電回収からの一連のリサイクルの流れをご説明いただいたのち、実際のライン見学をさせていただきました。
非常にきれいに整備された工場内で、水を使いながらも排水を出さない徹底したリサイクルシステムに感銘を受けました。家電プラおよび日本の家電リサイクルシステムの分野で高品質な再生プラスチックを生み出す仕組みと技術は、今後のリサイクル業界の大きなヒントになると感じました。
- 三菱電機様 家電プラスチックの高度選別技術と自己循環リサイクルに関する講演
家電プラスチックに対する選別技術とポイントについてのご説明と、季節変動する混合プラスチックの構成比に対応する静電選別によるスマート選別の研究開発について紹介されました。実際に前半で工場を見学させていただいており、リアルに体感することができました。家電プラスチックの劣化についてもご説明いただき、品質と生産性の両立について改めて考えさせられました。
- 萩原工業様 ブルーシートの水平リサイクルに関する講演
ブルーシートの水平リサイクルについて、独自の洗浄・造粒技術を中心にお話しいただきました。特に異物除去と洗浄に注力し、「異物除去は押出機で頑張るより洗浄で徹底的に行う」「洗浄には水が大事」というメッセージが印象的でした。水処理技術や押出機内の異物除去装置、品質改良技術などを組み合わせることで、高品質な再生樹脂を製造する取り組みは、リサイクル技術の発展において非常に重要だと感じました。
今回のイベントを通じて、家電リサイクルとブルーシートの水平リサイクルという異なる分野から、プラスチックリサイクルの現状と課題、そして未来への可能性を学ぶことができました。特に、「いかにして質の高いリサイクル材料を安定的に、かつ低コストで供給するか」という点が、業界全体の共通課題であり、各社が独自の技術と工夫で取り組んでいることを実感しました。 【10月企画担当 高橋】

コメント