8月講演会を終えて

今回の講演会を通じて、環境対応や資源循環の取り組みは、もはや制約ではなく新しい価値を生み出す場へと変わりつつあると実感した。それらを積極的にチャンスとして捉えることで、今後さらなる事業発展につながる大きな可能性を強く感じさせる内容であった。

前半では、Fabula社が有機系廃棄物からの新素材開発に挑戦し、Extrabold社は3Dプリンタを活用した自由な造形や新素材によるデザイン性を追求。Remare社は漁業ゴミを板材へと再生し、これまで欠点とされてきた色むらをあえて意匠的価値として転換する取り組みを紹介した。

後半では、MI-6社がシミュレーションや機械学習を用いて効率的に実験条件を導き出す仕組みを示し、R Plus Japan社はコンソーシアムを通じてケミカルリサイクルの普及と規制対応に取り組んでいることが語られた。

特に前半の講演においては、成形プロセスといった技術的かつコスト管理といった現実的な課題を乗り越え、発想力と挑戦の姿勢が感じられた。コストや機能といった従来の課題は依然として存在するものの、それに加えて「意匠性」や「モノづくりのストーリー」を付加価値として打ち出すことで、デザイン分野を中心に新しい市場を切り拓こうとする動きが随所に見られ、特に内装や建材分野での活用が注目されていた。【8月企画担当 テクノベル 澤】

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