問1.4 PP産業は当初先進国型であった。しかし、2005年に、日米欧の生産量に対して、その他の地域での生産量が上回るようになった。この理由を説明せよ。

解答1.4 PPは、物質特許、製造方法特許により、守られていました。また、大量生産するようになると、化学装置は少人数で運転できるために、人件費が高い国でも価格競争力がありました。PPが汎用材料となると、大手化学製造会社はフィードストックの安い地域に工場を立地するようになりました(中東地域)。また、需要の多い地域で製造するようになりました(中国、インド、ブラジル)。それでも当初は、触媒やブロセス技術はライセンスされていました。
しかし、歴史ある化学メーカーが石化から事業シフトし、PP事業は切り離されました。また、特許切れにより、例えば、中国では上海石化を皮切りに、ライセンス無しでプラントを建設するようになりました。現在は、中国の生産量の爆発的な増大と、各国でのプラントの更新時期が重なっており、PP企業は再編されるトレンドにあります。

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