問1.3 PPを工業的に製造するためには、国際的なコスト競争力が必要です。PPの原価を決める要因を説明せよ。

解答1.3 プロピレンを原料とてしてPPを製造するので、プロピレンを売るよりもPPにすることで利幅が大きくなることが理想です。現実には、PPは保管性や物流にメリットがあるために過剰に生産されてきた経緯があります。スプレッドが低いときには、100-200 USD/ton程度になりました。現在の価値観ではKgあたり15~30円となります。日本はプロピレンを買って、加工してPPにするわけですから、以下の経費は必須となります。
固定費 設備費、人件費
変動費 電気代、添加剤、包装資材
物流費 
国際的な競争力は、フィードストックとフレートにより決まります。日本は、ナフサベースのプロピレンを原料とするため原価が高い。また、国内運賃は、タイから横浜へコンテナ輸送するよりも高い。従って、日本のPP産業は競争力を失い、国内の需要に見合った均衡を取った縮小を続けています。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次