SPEについて

SPE 日本支部とは

米国コネチカット州に本部を置くSPE(Society of Plastics Engineers, Inc.)は1942年に設立され、今日に至る長い歴史を有する国際的なプラスチック技術者協会です。
日本支部は、1956年に発足し、2016年で60周年を迎えました。海外へ開かれたプラスチック関係の組織として、国内のプラスチック産業技術の牽引役として役立ってきました。
SPE日本支部は、高度なプラスチック技術を保有する専門家の集まりとして、講演会、見学会、Asia Conferenceなどを開催し、会員相互の交流を図ることにより、プラスチック産業の発展に貢献しています。

Overview SPE日本支部概要

名 称
SPE 日本支部 SPE Japan Section
支部長
齊藤 卓志
理 事
18名(2024年度)
会員数
約60名(日本支部)
事業所
〒113-0021
東京都文京区本駒込6丁目3番26号 日本工業出版ビル日本工業出版株式会社内

Organization SPE日本支部の体制

理事会
(Board of Director)

支部長
(President)

監査役
(Audit)

運営委員会
(Executive Com.)

カウンシル(Councilor) / 会計(Treasurer) / 会員(Membership) / 庶務(Secretary) / 広報(Publisher) / ニュースレター編集(Editor) / 企画(Planning)

企画委員会
(Planning Com.)

ANTEC Intro. / Appliance / Nano composites / Composites for Auto / Energy Storage / Medical Plastics / Bio Plastics

Message SPE日本支部長挨拶

まさに学際的なプラスチック成形加工

SPE日本支部長

2024年8月に、山形大学の伊藤浩志先生の後を引き継ぐ形で、プラスチック技術者(Society of Plastics Engineers,SPE)日本支部の支部長に就任した齊藤卓志です。どうぞよろしくお願いいたします。支部長就任にあたり、日ごろ感じているプラスチック成形加工は典型的な学際研究の対象だ、ということについて雑感を述べさせていただこうと思う。

人口に膾炙しているが、プラスチック成形加工に関連する学問領域は非常に多岐にわたる。

このため、プラスチック成形加工の研究や技術の向上を図るには、単一の専門分野に留まらず、複数の異なる領域を融合させた学際的なアプローチが必要になると考えている。例えば、高分子であるプラスチック材料を効率的に合成し、成形加工に適した形で提供するためには化学工学の知識が必要である。また、プラスチック材料の特性や物理的・化学的挙動を正しく理解するためには、材料科学の知見が欠かせないだろう。これに計算機シミュレーション技術を加えることで、成形加工時における材料の振る舞いを予測することが可能となり、最適な加工条件の設定につながる。さらに、実際にプラスチック成形加工を行うためには、機械工学の知識も不可欠である。成形機の設計や運転、金型の設計、プロセス制御といった分野において、機械工学が果たす役割は大きい。以上のような技術体系の上に、精密で効率的な成形加工が可能となり、高品質な製品を安定的に生産できるようになる。

近年、環境問題への意識が高まり、環境科学も重みを増している。すなわち、プラスチックのリサイクルや再利用を推進し、持続可能な循環型社会の実現に貢献することが求められている。

そこでは、環境科学の知識を活用し、プラスチックのライフサイクル全体を通じて環境負荷を最小限に抑えるという視点が欠かせない。さらに、プラスチック製品の製造コストや市場動向を踏まえ、経済的にも成り立つ形でプラスチックを上手に使いこなすために、経済学の知見も加えられるべきだろう。

持続可能な社会の実現を目指す世界的な流れの中で、石油由来のプラスチックに代わる素材として、生分解性プラスチックやバイオベースプラスチックの利用が、今後ますます広がっていくだろう。

これらのプラスチックは、環境への負荷を軽減するだけでなく、再生可能資源から製造されるため、長期的には有望な素材と捉えられている。ただし、現時点では価格の面で課題が大きな障害となっていることから、コスト削減につながる技術の進歩が期待されている。

素材・材料だけでなく、成形加工プロセスにおける技術革新も大切である。特にIoT(Internet of Things)を活用して得られるビッグデータの解析や、人工知能(AI)の導入により、効率的に成形条件の最適化が進むと期待される。

言うまでもなく、プロセスの効率化は製品価値の向上につながるだけでなく、環境負荷低減にもつながるため、これまで以上に取り組みを重視すべき領域と考えられる。

このように技術の領域が幅広く、多くの情報があふれるプラスチック成形加工において、最新の情報を常に把握し続けることが大切であることは誰もが理解している。

そのためには個々人の努力はもちろんのこと、業界内外の専門家とのネットワークを築き、学協会などの組織を通じた情報共有が重要と思われる。人と人とのつながりや、専門家同士の知見を共有するために、定期的な講演会を実施しているSPE日本支部はうってつけであり、技術的な課題解決や新たなアイデアの創出に有益な場となることを目指している。新支部長として、多くの方々が参加したくなるような場の提供に努めていきたいと考えている。

SPE日本支部長 齊藤 卓志

Board Member 2024-25年度役員

齊藤 卓志
支部長/東京科学大学 所属
熱工学の視点からプラスチック成形加工の特徴を読み解こうと思います。
仙波 健
副支部長 会員担当/(地独)京都市産業技術研究所 所属
加藤 真理子
副支部長/大阪ガスケミカル(株) 所属
小林 豊
幹事(Secretary)/山形大学 所属
他では聞けない技術の話を聞き議論できる場を提供したい。
西辻 祥太郎
幹事補佐(Secretary)/山形大学 所属
澤 周作
カウンセラー(評議員) 広報NL担当/(株)テクノベル 所属
前田 治彦
会計担当/住友ベークライト(株) 所属
樋口 悠
WEB担当/住友化学(株) 所属
大学・企業間の密接な交流と発展を通じ、社会的課題のCN化に貢献したいです。
伊藤 浩志
企画担当/山形大学 所属
プラスチックの基礎やトレンドについて議論する場としてSPE日本支部は発展していきます。
金 容薫
企画担当/古河電気工業(株) 所属
曽根 篤
企画担当/日本ゼオン(株) 所属
佐藤 公俊
企画担当/国士舘大学 所属
吉田 賢一
企画担当/積水化成品工業(株) 所属
高橋 由紀子
企画担当/東洋製罐Gホールディングス(株) 所属
高﨑 緑
企画担当/横浜国立大学 所属
小島 英司
企画担当/豊田合成(株) 所属
金藤 芳典
企画担当/三菱電機(株) 所属
岡田 祐二
企画担当/旭化成(株) 所属